ヒゲガンのブログ

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TENET/テネット: オペラハウス解明!

TENETオペラハウス:オペラハウス突入

説明不足にも程がある!

映画の冒頭7分弱。ノーラン監督の前作「ダンケルク」と同様に、徹底して説明が省かれ、緊迫感に満ちたオペラハウスのシーン。しかし、有名な史実ベースの「ダンケルク」と違って本作はオリジナルのフィクションである。説明不足にも程があるというもの。まだほとんど時間の逆行も出てこないのに、のちのカーチェイスや最終決戦のシーンを越える難解さとなっている。

ただ、逆行がほぼ出てこないということは、このシーンには普通のスパイ映画的な手堅いプロットがあるはず。その正解に近づこうと世界中のファンが解明に取り組んでいるのだが、やはり想像に頼る部分が多いため、ネット上の考察の間でも解釈にかなり幅がある。自分も色々な見方に傾きまくった上で、ひとまず以下の解釈に落ち着いた。まだ怪しいところもあるけど、ご参考になれば。

先に総括しておくと、このシーンは「007」好きのノーラン監督が撮った一編の独立したスパイアクションという感があり、したがってここがよく分からなくても作品全体の理解には大して支障がない (笑)。

登場人物たちの素性

映像、音声、字幕を注意深く拾うことで見えてくるヒントも実はあった。
(本稿ではボックス席にいたCIA捜査官を「スーツ男」と記す)

白いバンの2人はセイター軍団

白いバンの運転手と助手は、同行する主人公たちを「アメリカ人」と呼んでいることから、一見、現地で雇われたウクライナ人に思える。しかし、ここで注意すべきは、主人公たちがバンから出動する前とバンに帰還した後で、彼らのセリフがウクライナ語からロシア語に変わる点である。一定数のウクライナ人が両国語を話すとはいえ、この描写は明らかに彼らが「ウクライナ人のふりをしたロシア人」であることの示唆だろう。そこから彼らが素性を偽ったセイター軍団だと分かる (後述のフェイのセリフも然り、本作ではセイター軍団=ロシア人という図式を取っている節がある)。

<主人公と同僚がバンに戻った時の助手のセリフ>

英語字幕:It's not the guy!
日本語字幕:<違う男だ!>
ウクライナ語:Це не він! (ツェネヴィン)
⇒ ロシア語:Это не он! (エトニョオン) ←原語セリフの音声はこれ

英語字幕では [speaking Ukrainian] や [van passenger speaking Russian] と表示されるのだが、日本語字幕ではそのト書きが省略されているので気付きにくい。

ボックス席の軍服男はロシア高官

ボックス席でスーツ男の隣にいる軍服の高官。おそらくキーウという場所から、多くの考察が彼を「ウクライナ高官」と解釈しているが、軍服の色や赤いライン、肩章からすると「ロシア高官」 (上級大将) である。こだわりの強いノーラン監督が、特徴的かつ有名なロシアの軍服のデザインを無意味に採用するとは思えないのでほぼ間違いないだろう。

TENETオペラハウス:ロシア高官軍服

ウクライナ軍の階級
ロシア陸軍の階級と記章 ←赤い縁取り・金地に三つ星の肩章はこちら

2022年現在、ロシアの高官がキーウをうろつくなどあり得ないが、侵攻前はロシア大使館もあったし、本作は2019年頃の制作だし、何より軍服の件は決定的である (フィクションなので必ずしも現実の情勢に合致している必要はないが)。

また、ロシアの基地で「241」が盗まれたという話 (241はセイターの捏造。後述) と繋がるところからも、高官はロシアの軍人とみるのが妥当だろう。

そうすると、この高官がウクライナのSWATを動かして包囲作戦を仕掛けたといった解釈は成り立たない。会場にテロリストが突入してきた時、高官はスーツ男ほどは動揺していなかったものの、もし彼が「すべてを操るウクライナ高官」なら銃を出して身構える必要はなかったはずだし、主人公がボックス席に乗り込んだ時もSWAT姿の彼に銃を向ける必要はなかったはずである。

ウクライナSWATは全員本物

テロ制圧のため、オペラハウスにやってきたウクライナ当局のSWAT。彼らのうち、観客席に時限爆弾を仕掛けていた隊員たちを、その非情さからセイター軍団だとする見方がある。しかし、SWATは全員が一枚岩の本物である。非情なのは一部の隊員ではなく、この作戦自体なのである。

まずSWATは、見るからに全員が承知の様相で劇場に催眠ガスを噴霧していた。あれが爆弾の使用を観客に隠すための工作だとすれば (詳細は後述)、当然、爆弾のことも全員の共通認識のはず。また、SWATの1人が主人公に「(爆弾を) セットしろ」 (ウクライナ語) と言う場面があるが、相手がSWATの誰であれそう指図したことからも、爆弾の設置がSWAT全体の共通任務だったことが分かる。

SWATがオペラハウスに到着した時、白いバンの助手は、SWATのバンの紋章を見て彼らをKORD (КОРД:ウクライナ警察特殊部隊) だと認識し、KORDのワッペンを選んで主人公らに渡した。そんな描写が挟まれているのも、SWATと白いバンの2人が無関係、つまりSWATはセイター軍団とは無関係だと示すためだろう。もしSWATにセイターの息が掛かっているのなら、どのワッペンを付けるべきか、つまりどの部隊が来るのか、予め白いバンの2人にも伝わっていていいはずである。

TENETオペラハウス:KORDのワッペン

テロとテロリストも本物

テロリストも、ウクライナ当局やセイター軍団とは関係のない本物のテロリストである。映像にある通り、彼らは実際にSWATに殺されたり、観客と同じようにSWATの催眠ガスを吸って倒れたりしている。当局かセイターに雇われたエキストラという見方もあるが、SWATの攻撃にもひるまず立ち向かっていることから、何らかの信念を持った本物のテロリストと思われる。

また、このテロ自体、セイターが糸を引いたわけではなく、純粋にテロリストたちが計画したものだろう。確かに、テロと241の取引 (後述) がかち合ったのは、両方をセイターが動かしたからでは?と考えたくなる。しかし、テロのような事件は報道として後世 (posterity) に伝わるため、未来人からその手の史実を得ていたセイターが、適当なテロを見繕って自分の作戦に利用したと考えるのが本作では自然である。セイターは他にも、ゴヤの贋作を空港火災の前に退避させたり (彼曰く「未来が読める」)、消防車による241強奪事件を事前に知っていたりするが、それと同じである。

なお、主人公がスーツ男に「これはあなたを消すための偽装テロだ」と伝える場面があるが、このセリフは日本語音声/字幕の誤訳と思われる。原文は「This siege is a blind for them to vanish you」。この包囲戦 (siege) がblindだと言っているだけで、テロが偽装とは言っていない。また、ここでのblindは偽装というより隠れ蓑の意味だろう。つまり、テロもテロリストも包囲戦も本物で、主人公はただ「SWATが包囲戦を隠れ蓑にしてあなたを消しに来る」と言ったまでである。

ところで、主人公のその情報はどこから?と考えると、どうにもCIAが自力で掴んだ感じがしない。本作のCIAは凡庸な役回りである。スーツ男暗殺の情報はセイターがCIAに吹き込んだのである (詳細は後述)。

プロットの全体像

前節で確認した登場人物や組織の素性を元に、それぞれがどんな意図で動いていたのか、プロットと流れを解明してみる。

TENETオペラハウス:オペラハウス突入までの流れ

セイターが241の取引を誘導

オペラハウス事件の発端は、セイターが「プルトニウム241」の取引を仕組んだことだろう。前提として、あの銀色のキューブの正体は「アルゴリズム」の1パーツである。セイター以外の人間があれを見ても何だか分からないはずで、主人公もどんな兵器級プルトニウムの容器とも異なる形だと言っている (カーチェイスシーンでの原語セリフより)。実際にプルトニウムを内包しているのかも定かでない。ロシア高官があれを入手した経緯は不明だが、おそらく彼も用途不明で持て余していたはず。

事態を動かす動機を持つのは、未来人との契約の履行のため、真にあの「パーツ」を入手したいセイターのみ。彼はそれをCIA経由で横取りすることにした。なぜロシア高官から直接奪わないのかは不明。母国とは波風を立てたくなかったのかも知れないし、彼とモスクワの不仲 (主人公調べ) が関係があるのかも知れない。あるいは単に、武器商人という仕事柄、やり口をよく知っているCIAを操る方が簡単と考えたのかも知れない。

いずれにしても、セイターはまず、2008年にロシアの基地で核弾頭の「プルトニウム241」が盗まれたという話 (セーリングのシーンより) をでっち上げ、ブツの形状や現保有者=ロシア高官の情報と共に「核の買い取り屋」であるCIAに匿名で吹き込んだ。そうしてCIAがロシア高官を焚きつけ、彼からあの「パーツ」を入手するように取引を誘導したのである。

セイターの241横取り計画

用心深いセイターは、取引直後の241を現場から盗み出す役目すらもCIAにやらせることにした。それには取引担当の捜査官と241を何らかの危機に晒すのが手っ取り早い。そうすればCIAの仲間が救出に向かうはずである。また、救出チームを動きやすくするため、現場で大きな混乱を起こしたい。そこで、未来人からの情報を元に、これから起こるテロを利用する。そしてセイターは、取引の場所として、14日にテロが起こるキーウの国立オペラハウスを選定した。

ところで、そのテロはオーケストラ公演の開始直後に起こるため、捜査官と241をその時間までオペラハウスに留まらせる必要がある。その動機付けはどうしたのか? 普通ならヤバい取引が終われば急いで退散するだろう。ここは想像の度合いが高くなるが、例えばロシア高官が大のクラシック音楽好きだとして、セイターはそれを知った上で14日のテロと公演に目を付けたのかも知れない。そしてCIAにも高官の趣味を吹き込み、取引の場所と日程をキーウの公演へ誘導した可能性が考えられる。

なお、CIAの救出チームをオペラハウスへ誘導したり、当局の対テロSWATに紛れ込ませる役割、及び、救出された捜査官と241を最終的に捕獲する役割は、信用できる身内、中でもウクライナに馴染みのある部下に担当させる (白いバンの2人)。

241の取引は一旦完了

セイターから (匿名で) 「盗まれた241」の存在を吹き込まれたCIAは、核の収集任務の一環としてそのブツを取得すべく、1人の潜入捜査官=スーツ男を割り当てた。彼は何らかの組織の人間 (おそらく武器商人) になりすまし、セイターからの情報を元にロシア高官に接触して信用を築く。そして14日、遂にオペラハウスでの取引にこぎ着けた。

映画はその取引の直後から始まる。スーツ男はクロークの番号札だけを持ってボックス席にいたが、その後、クロークから異形の241を取ってきた主人公に「これなのか?」と聞かれ、迷わず「間違いなく本物だ」と答えていた。ということは、スーツ男は241の現物を確認した上で取引を終え、クロークに預けていたのだろう (原語セリフによると彼は旧式の核容器だと思っていた模様:We don’t know how old it is, but it’s the real deal)。

セイターからの匿名のタレ込み

セイターは、上述の241横取り計画を実行するにあたり、以下のような設定と伝え方を案出して、それぞれCIAとウクライナ当局にタレ込んだと思われる。もちろん直接ではなく、各組織に信用されているタレ込み屋を買収するなどしたのだろう。

<CIAへのタレ込み> (テロの2,3日前?)
① 241の取引と、潜入捜査官 (スーツ男) の素性がウクライナ当局にバレている
② 当局は取引後に起こるテロと包囲戦を隠れ蓑にして取引関係者を消す計画だ
③ 現地ウクライナに信頼できる水先案内人がいる (実はセイター軍団)
CIAをスーツ男の救出と241の確保に向かわせる
確保された241をすぐさま奪うため、案内役に身内 (白いバンの2人) を仕向ける

<ウクライナ当局へのタレ込み> (テロ前日~当日?)
① あなた方の国 (ウクライナ) でロシア人らによる241の取引が行われる
② 取引は14日、オペラハウスで起こる武装勢力のテロ襲撃に乗じて行われる
当局にスーツ男の身柄と241を狙わせ、危機に晒す
テロ制圧に大勢のSWATが出動することからCIAチームが紛れ込みやすくなる

通常、当局がテロの情報を入手したらその阻止に動くだろうが、ここでのウクライナ当局は実際にテロが発生するまで待機する (理由は後述)。セイターはそれも知った上でタレ込んだのだろう。

CIAの反応

セイターから匿名のタレ込み (2度目、前回は取引誘導) を受けたCIAは、主人公ら4名のチームをキーウに送り込んだ。作戦の目的は、オペラハウスで取引を終えたスーツ男と241を、ウクライナ当局の追っ手とテロの混乱から救い出すこと。

また、現場に土地勘がないチームのため、CIAはタレ込み屋から斡旋された現地ウクライナの水先案内人 (白いバンの2人) を雇ってサポートに付けた。彼らはチームをオペラハウスへ輸送し、建物への進入を手引きし、最後にスーツ男と241を積んで現場から離脱する予定であった。

ウクライナ当局の反応

一方、セイターのタレ込みを受けたウクライナ当局は、テロの制圧と241取引犯の確保という2つの目的を定め、14日、テロの発生を確認後、直ちにKORDのSWATをオペラハウスに送り込んだ。SWATによるその後の包囲戦、及びボックス席への進撃の様子 (主人公に先を越されたが) は映像の通りである。なお、このシーンをややこしくしている催眠ガスと時限爆弾の登場理由については以下のように解釈できる。

<催眠ガスの使用目的>
SWATによる催眠ガスの使用は「モスクワ劇場占拠事件」から着想したと思われるが、ここでのガスのターゲットはテロリストではなく観客である。つまりこれは、当局による時限爆弾の設置と使用を観客 (自国民) に知られないための隠蔽工作なのである。テロリストたちは、過去の事件から学んでいるという設定なのか、ガスマスクを用意していた (装着が間に合わない者もいたが)。

<時限爆弾の使用目的>
では、SWATが本来守るべき国民ごと観客席を爆破しようとしたのはなぜか? 今から起こることを隠したいだけなら催眠ガスで十分なはず。この点が長らく疑問だったが、Redditで腑に落ちる考察を見つけた。上述の通り、ここではテロリストを本物と解釈しているが、さらに彼らを、長年に渡って政府と敵対してきた武装勢力と考える。対する政府 (の強硬派) は、これを好機とばかりにテロの被害を大きくして見せ、国内外の同情や支持を集めようとしたのである。実際のウクライナ政府が怒りそうな話だが、ノーラン監督は「アパート連続爆破事件」のような偽旗工作の要素を入れたかったのだろう。

催眠ガスと時限爆弾のくだりは物語上はさほど意味を持たないが、緊迫感やスピード感、主人公の正義感、観客の混乱を演出するために大きな効果をもたらしている。

主人公の動き

映画のオープニング。主人公ら救出チームは案内人の白いバンでオペラハウス前に到着し、車内で待機していた。その後、オーケストラ公演が始まると、タレ込みの通り、オペラハウスでテロが発生し、すぐさまウクライナ当局のSWAT (KORD) がその制圧にやってきた。チームはそれに合わせてKORDのワッペンを付け、SWATに紛れてオペラハウスに突入する。

オペラハウスに入った主人公は、SWATより先にボックス席にたどり着き、スーツ男に脱出を促して、彼を集合場所へ連れて行くよう仲間に託した。また、スーツ男がクロークに預けていた241も回収し、予定通り、集合場所の小部屋に向かった。

しかし、途中で目撃したSWATによる時限爆弾の設置を不審に思い、集合場所に到着するまでに計画の変更を決断。スーツ男と241を白いバンへ連れ帰るのはやめて、スーツ男が把握していた脱出経路 (共同溝から下水道へ) で逃がすことに。彼には仲間2人を付けた。また、敵の目をスーツ男から逸らすため、仲間の1人に服を交換させて「偽スーツ男」に仕立て、彼と一緒に白いバンへ戻ることにした。さらに、任務外だが、劇場で眠っている一般市民を救うべく、脱出の前に1階席の時限爆弾をすべて回収。途中、SWATに銃を突きつけられるも「逆行銃」を使う謎の男に救われた。回収した爆弾は、オペラハウスを出る直前に2階席へ放り込み、数秒後に爆発。

爆風に煽られながら、主人公と偽スーツ男はどうにか白いバンに戻った。しかし次の瞬間、偽スーツ男の顔を確認したバンの助手が彼の膝を撃った。ただの水先案内人だと思っていた彼らがなぜ? 訳が分からないまま自分も銃を突きつけられ、そのまま鉄道の操車場へ連れて行かれた…。

CIAもセイターも作戦失敗

白いバンの2人 (実はセイター軍団) は操車場で主人公と偽スーツ男を拷問し、逃げたスーツ男たちの行方を聞き出そうとするが2人とも口を割らない。そのうち偽スーツ男は力尽き、主人公もCIAの装備品である自殺ピル (実は偽物) を飲んで昏睡状態に陥る。映像にはないが、この後、主人公はTENETの部隊に救出される。白いバンの2人が逃げたか殺されたかは不明。

タイトルバック明け。病院船のベッドで目覚めた主人公は、TENET関係者と思しきフェイから、拷問はテストだったと聞かされる。敵の拷問をTENETの採用テストに流用したのだ。そして「仲間は無事か?」と尋ねる主人公に、フェイは「いや。ロシア人に…」と答えた。つまり、スーツ男たちは脱出経路のどこかでセイター軍団にやられ、241を奪われたのだろう。しかし、のちにプリヤが明かす通り、241は最終的にウクライナ保安庁に渡っていたので、セイター軍団も当局のSWATにやられたものと思われる。CIAもセイターも作戦失敗である。

一方、非核保有国であるウクライナの当局は、確保した「241」をイタリア・トリエステの長期保管施設に移管することを決めた (豪華ヨットでの会話より)。表向き殉職し、TENETの一員となった主人公は、その輸送の経由地であるエストニア・タリンで再びセイターと241の争奪戦を繰り広げる。

TENETは何してた?

オペラハウスで唯一確認できるTENETの動きは、逆行銃で主人公のピンチを救ったニール (オレンジ色のストラップの男) の登場である。未来から来たTENETは主人公が採用テストに合格することを知っているが、それでも「何もしない理由にはならない」という構えで主人公を死なさない努力を欠かさない。CIAチームの自殺ピルを偽物にすり替えておいたのもその一環だろう。主人公の合格という史実は、そもそもがそうした未来からの作為を含んだ因果の結果であり (因果のループ)、それが唯一の世界線なのである (本作のテーマは決定論×人間の努力)。

TENETオペラハウス:オレンジストラップの男

ご清覧ありがとうございました。

TENET テネット(字幕版)

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